なぜ「会員権を選ぶ」という選択肢となるのか
ゴルフ場の選び方として、私自身がお客様からの相談を長年受けてきた中で頻繁にお話してきたのは、「ゴルフ場の会員になる」という選択肢が、ただの趣味としての利用を超えて、ゴルフライフの質そのものを左右するという点です。平日に気軽に、あるいは週末にしっかりプレーを確保したい。
アクセスの良さ、友人やビジネスでの付き合い、コースやクラブハウスでの会員同士の交流、そして「このコースで自分らしいゴルフを続けていけるか」という安心感など。こうした観点から振り返ると、ビジターとしての利用だけでは得難いメリットが「ゴルフ場の会員権」にはあると断言できます。
私たちTKゴルフサービスの紹介でも多くのゴルファーの方々が「メンバー料金に比べて割高なビジター料金を考えると、月に複数回ラウンドするなら会員権を持った方が得である」旨をと申し上げて参りました。実際、会員になることで予約の優先枠やクラブ主催の月例競技会への参加など、単なるプレー以上の付加価値を享受できる魅力が会員権には数多くあります。
ですが「会員権を持てば安心」という誤解も多く、会員権の取得に失敗してしまうケース(事例)も散見されます。なぜそのようなことが起きるのでしょうか?それは、会員権の取得を「プレーの権利さえ取れば良い」と単純に考え、ライフスタイルやゴルフ場の利用頻度、そして将来、使わなくなった時の売却や会員権保有コストの側面を軽視してしまう為です。私としては、会員権選びは「ゴルフをどういう形で、どのくらい、誰と、いつまで楽しむか」を起点にメンバーライフを設計すべきである点を強くコンサルティングしております。
初めての会員権選びで押さえておくべき視点
初めて会員権を選ぶ際に、「最低限、確認しておいたほうが良いな」と私が会員権の取引実務で強く助言してきた項目を整理します。
もちろん、これが全てではありませんが、会員権取得における失敗のリスクを減らすための基本な視点です。まず一つ目は「利用目的を明確にする」こと。どれくらいの頻度でプレーを予定しているか、週末中心か平日中心か、友人・同僚とのラウンドが主体か、家族利用も考えるか。
これらを曖昧なまま金額や条件だけを見て取得に動くと、後々「思ったほど使えない会員権だった」という感覚に陥りやすいです。次に「予算と維持費の把握」。会員権価格だけでなく、名義書換料、入会預託金、年会費、諸々の利用料(年間貸ロッカーやクラブ保管費用)など継続的にかかるコストも含めてシミュレーションするようにしてください。実務上、TKゴルフサービスでも「総支出でこのくらい/年間何回プレーすれば元が取れるか?」という視点で会員権取得の提案をさせていただいております。
「立地とアクセス」も重要なファクター(要素)です。自宅や職場からゴルフ場までの移動時間・手段を単なる数字ではなく体感でイメージするようにしてください。アクセスが悪いと、会員になっても「足が重たくなる(あまり行かなくなる)」という声をよく耳にします。
加えて「会員数・予約状況・メンバー属性(会員の年齢構成やどんな職業の人が会員に多いのか)」も重要です。会員が多すぎて予約が取りづらいケース、逆に少なすぎてクラブライフの活気が少ないケースも見受けられます。これらを事前に確認のうえ、比較検討することが、会員権取得の失敗を回避するコツです。
会員としての特典(ビジターでは得られない)や利用価値を見極める

会員権取得の大きな魅力の一つには、「会員としての特典・優位性」があるからです。私の経験から言えば「ただ安くプレーできる」だけでは会員権を持つ意味が半減します。予約の優先枠・月例競技会やクラブ主催イベントへの参加・クラブハウスでの優待サービスおよびメンバー同士の交流機会の頻度などがこれに該当します。TKゴルフサービスの会員権提案には、こうした特典をお客様の個性に併せたゴルフ場選びを提案してきた実績がございます
しかし注意すべき点もあります。特典が多いクラブほど年会費や入会条件が厳しいケースがある点、また「多くの会員特典を使い切れるのか?」という視点です。たとえば、競技会参加が会員特典としてあるものの、自分のスケジュールでは参加ができないというケースがあり得ます。このようなミスマッチが、「会員になったものの満足できていない」という声の大半です。初心者の方には、自分自身のゴルフライフ(プレーの頻度・時間帯・メンバー層)を棚卸して、「メンバーの特典を活かし切れるか」を冷静に考えるよう、お客様に対するアドバイスを心掛けております。
会員権選びにおけるクラブ側の実情と動向
ゴルフ会員権市場は、近年少しずつ変化しています。
私もこの変化を現場で感じており、初心者が知らずに入ると驚くこともあります。例えば、新型コロナ禍以降ゴルフ人気が改めて高まり、会員権の取引が活発になった一方で、会員権相場は過去のバブル期ほど高価格帯ではなくなってきています。ゴルフは三密を避けられるスポーツとして浸透し、そしてそこからゴルフの魅力を再確認した方たちが増え、会員権の取得(購入)に動くケースが多くなっています。
立地・アクセスに対しての価値観も変化し、たとえば「遠方のリゾートコースでゆったりプレー」というライフスタイルを選ぶ方も増えています。こうしたトレンドを把握することは、初心者が「今現在だけの会員権価格」あるいは「今、流行のコース(ゴルフ場)」に飛びついてしまうリスクを回避するうえで有効です。
さらに、ゴルフ場側の会員数・メンバー稼働率・設備維持費・施設改修費といった運営実態も、会員権の価値を左右します。弊社では、こうしたゴルフ場の裏側の情報までヒアリングを入念に行ったうえでお客様に合ったゴルフ会員権をご提案しています。
初心者の方には、クラブのWebサイトやコースの視察訪問だけでなく、可能であれば現会員との会話(仲間内だけ視察プレーするのではなく、一人で視察プレーに出向き現メンバーと一緒にプレーする)を通して、コースの特徴やグリーンの速さ、および競技会の様子や雰囲気などを現会員やキャディを通してヒアリングすることを強くお勧めしています。
会員権の種類ごとの特徴と、初心者が直面する本質的な判断軸
会員権と云っても実際には複数の形式(バリエーション)があり、それぞれに性質が異なっています。
私が会員権初心者の方をご案内するとき、まずお伝えするのが「会員権は全て同じではなく、状況によって大きく異なる」という点です。正会員は最も一般的な形式で、クラブの基盤を支える中心的な存在です。競技会への参加権、会員枠での優先予約権、会員専用ロッカーの利用、クラブライフといった特典がすべて揃い、長期的にゴルフ場をホームコースにする方に向いています。
一方、平日会員という選択肢は、土日ではなく平日の利用が中心の方にとっては極めて合理的で、費用に対して実質的な利用価値が高くなりやすい形式です。また、近年増えているのが、預託金制から脱却した「保証金なしの会員権」(プレー権やプレー券と呼びます)で、ゴルフ場運営会社にとっては将来の預託金償還リスクがなくなることで市場価格(会員権相場)が安定し、会員としても手放す際の不安が少なくなるという利点があります。
初心者の多くが、「名義書換料や預託金の有無」「将来売却できるかどうか」「そもそも市場価値がどう変化するか」といった観点を十分理解しないまま会員権を購入し、入会してしまい、後になって「この会員権種別は自分の使い方には合ってなかった」と気づくことがあります。
私は会員権をご提案する際、まずその人がどのような頻度でゴルフをするか、将来のライフスタイルはどう変化しそうか、10年、20年後に売却する可能性はあるか等、これらを一つひとつ確認し、最適な会員権取得へ導くよう心掛けています。つまり、く『その人のゴルフライフに最適な会員権』を選ぶことが、失敗しない会員権選びの第一歩と言えます。
利用頻度と生活動線から導き出す最適なゴルフ場(会員権)の選定プロセス

初心者にとって最も誤解されやすいのが「人気のコースだから間違いない」という思い込みです。確かに名門コースには長い歴史と実績、充実したサービスがあり魅力的です。しかし、いくら名門ゴルフ場であっても、自宅から1時間半以上かかるのであれば、半年後には足が遠のく可能性が高くなります。逆に名門ではなくともアクセスが良く、予約が取りやすく、仲間が集まりやすいコースは、利用満足度が高くなります。
私は多くのゴルフ会員権初購入者様のサポートをして参りましたが「アクセスの良さ」は想像以上に利用頻度を左右すると肌で感じております。車で行くことが多いのか、それとも電車が多いのか、週末の道路(特に高速道路)の渋滞はどうか、特にアクアライン利用等では帰りの渋滞を加味すると早朝の出発が現実的か等、こうした要素を綿密に検討すると、自ずと無理なく通えるコース(ゴルフ場)が見えてきます。あなたのゴルフ仲間がどこのゴルフ場をホームとしているかも重要な要素です。
クラブとは名称の通り『人の集まる場所』であり、ホームコースが自分に一致していると、ラウンドの機会は格段に増えます。これを軽視してしまうと、せっかく会員になっても「一緒に行く人が少ない」という理由で利用機会が減ってしまうことが多々あります。
会員権選びでは、立地と生活の動線のすり合わせを徹底することで、継続的に使い続けられるコースという最適解(自分に合った会員権)に近づけることが可能です。
クラブの運営力と経営姿勢を見抜くことの重要性
初心者の方が見落としがちなのが「クラブの運営力」に対する視点です。クラブの質を測る指標は、単にコースコンディションや施設の美しさだけではありません。
運営側がどれだけ会員の声を吸い上げ、改善に反映しているか、設備投資を適切なタイミングで行っているか、スタッフの対応レベルが一定か、食堂・ロッカー・浴室・WC等がきちんとメンテナンスされているかなど、日々の細かな運営管理こそが、会員の長期的な満足度を左右します。たとえば、老朽化が進んでいるにもかかわらず改修を何年も先送りしているクラブは、将来的に会員離れを起こし、結果として会員権の市場価格が下落するリスクがあります。
また、経営母体が安定しているかどうかもとても重要です。大企業が運営するコースは安定性がありますが、逆に経営効率を優先し過ぎると会員の特典が縮小するケースもあります。一方、伝統あるクラブでは会員の声を重視し、クラブライフを守る意識が強い一方、外部資本が入らずメンテナンスが遅れることもままあります。
私は会員権をご案内する際、クラブの経営姿勢について可能な範囲で調査およびゴルフ場に対してヒアリングを実施し、「このクラブは将来的にも安心できるゴルフ場、そして会員権なのか」という観点で判断します。初心者の方には特に、見た目の良さや一時的な人気に惑わされず、運営の質と経営の方向性を長期的視点で見極めることを強くお伝えしたいと考えております。
会員権購入契約前の現地確認(視察プレー)で肌感覚を得ることの重要性
データや条件だけでクラブ(ゴルフ場)を選んでしまうと、後で「思っていたのとは違う」という失敗につながります。私は必ずお客様に「候補のクラブについては知っているクラブでも最低一度はメンバーになった視点で回ってみてください」と助言しています。
コースレイアウトが自分のプレースタイルに合っているか、クラブハウスの雰囲気はどうか、スタッフの対応(ホスピタリティ)が丁寧か、混雑具合やプレースの進行ピードはどうか、メンバーの年齢層や雰囲気が自分に合うか等、こうした感覚は、現地に行かなければ分かりません。特に初心者の方にお伝えしたいのは、コースの難易度や面白さはともかく、いかに自分が気持ちよく過ごせるクラブかを重視することです。
「距離が長くて難しいコースはかっこいいから選びたい」と言っていた方が、実際に回ってみると「スコアが安定せず楽しめなかった」と言って考え直すこともあります。また、クラブハウスの清潔感やレストランの質、ロッカーの広さ、浴室の開放感など、メンバーライフの快適性を左右する要素は非常に多いのです。
こうした細部は、会員になった際の満足度を大きく左右します。私はこの「現地確認(視察プレー)」を非常に重視しています。会員権は長期的な資産であり、年会費や維持費を支払い続ける以上、実際の体験と感覚こそが最も信頼できる判断材料になるからです。但し、自分の長年の経験を踏まえ、視察プレーしなくても良いクラブもありますので、時にはその助言もさせていただいております。
資金計画と予算(総コスト計算)の精度を高めること

会員権の取得は、単に初期費用を支払うだけではありません。初心者の方こそ、総コストの算出を慎重に行うべきです。会員権価格、名義書換料、入会預託金、仲介手数料などの初期費用に加え、年会費やロッカー費用、メンバー枠の数、競技への参加費、電車で行くことが多い人はクラブバスの状況などのチェックが重要です。
実際に会員として利用し始めると徐々に諸々の費用が積み上がっていきます。私はよく「初期費用よりも年間維持費の方が重要」と申し上げております。その理由として、会員になった後の10年間、20年間といった長期的な維持費が、会員権の総合的な価値(将来の相場動向)を左右するからです。
売却時の市場価格(会員権相場)を想定したうえで、将来の資金計画にどう影響するかも検討が必要です。例えば、クラブ運営が上向きのゴルフ場の会員権なら、数年後に会員権相場が回復し、維持費を差し引いてもプラスになる可能性があります。一方、運営が下落傾向のクラブでは、会員権取得価格に対して売却価格が大幅に下がり、実質的に損切りになるケースもあります。
よって、資金計画の相談を受けた際には、お客様それぞれの収入、家族構成、ライフプランに合わせて、長期的に無理のない形で維持できる会員権をご提案しています。特に会員権初心者の方々に対しましては、「目先の取得費用」ではなく「将来的に維持できる会員権」を選ぶことが重要とお伝えしております。
入会審査とクラブ文化の理解が満足度を左右する
会員権の取得にはクラブごとの入会審査があり、紹介者が必要なコースも少なくありません。これは単なる手続きではなく、そのクラブがどんな文化と価値観を持っているかを理解するための重要なプロセスです。
伝統あるクラブほど会員相互のマナーや人柄を重視し、新しい会員に対して高い期待やハードルを持っています。
一方、審査が比較的緩やかなクラブは、誰でも入りやすい反面、メンバー層が多様になり、雰囲気が安定しない場合もあります。
会員権初心者の方に私がお伝えしたいのは、入会審査の厳しさは必ずしもデメリットではなく、むしろ一定の基準を保つためのクラブ側の品質管理であるという事です。私がお客様をクラブに紹介する際は、事前にクラブ側が重視するポイントを確認し、お客様のゴルフスタイルやお人柄が希望するクラブに合っているかを慎重に判断します。
クラブ文化と自分の価値観が合っていれば、クラブライフは格段に豊かになります。逆にそこを軽視してしまうと、雰囲気が合わず馴染めなかったという結果になりかねません。
会員権選びで大切なのは、何を基準に判断するかを自分の中で明確にする姿勢です。世間の噂や一時的な会員権価格(相場)の動きに振り回されると判断がぶれ、満足度も下がります。結局のところ、ゴルフ会員権というのはその人の時間と人生に寄り添うものであり、数字だけでは測れない価値が必ず存在します。
実際に足を運んだときの空気や、クラブ全体の雰囲気、運営の誠実さなど、表には見えない部分こそが最終的な決め手になります。弊社では、お客様の目的と価値観に正面から寄り添い、必要な情報を正確、且つ迅速にご提供することを顧問である私の責務としています。迷うことがあれば、どうぞご遠慮なく相談していただければと思います。それが私たちTKゴルフサースの仕事への矜持でございます。
令和7年11月30日
株式会社TKゴルフサービス
顧問 小松高明






