ゴルファーである以上、名門コースのメンバーになりたい方は多いかと思います。以下にご紹介するゴルフ場(会員権)は名門や超名門コースになります。その殆どがネットで予約不可能なコースで、仮にネットやその他の方法でビジターで予約出来たとしてもプレーフィーが高額なコースをピックアップしました。資金に余裕のある方は名門コースのメンバーになってもゴルフの神様のバチは当たらないと思います。
東京
1937年(約85年前)に開場した日本で一番歴史があり、小金井の市内に位置する。会員は財界・政界や上場企業の経営者などが多く、法人での入会は不可。入会条件が厳しいため会員権の購入は慎重を期す。バブル期には4億円超の相場をつけた会員権で、昨今でも3,600万円前後で推移している。設計は外国人設計家のW・ヘーゲン。高低差がない真っ平でコースは、まるで公園を散策しているかのような風情がある。名義書換料1,650万円、年会費33万円と高く、一般人には高値の花。
男子プロゴルフトーナメント(日本シリーズJTカップ;前年度の覇者、その年の賞金上位15名、トーナメント優勝者だけが参加し、その年の日本一の男子プロを決定するメジャー大会の最終戦)の舞台となるゴルフ場で17番ホールのパー5は、プロは2オン・イーグルを果敢に狙っていくホール。最終18番は224ヤードでグリーンを外すと難しいアプローチが残りパーセーブするのは容易ではない。このホールは毎年TV中継されているので知る人は多い。経営母体は(株)よみうりランド。2023年4月時点の会員権相場は1,450万円前後だが、名義書換料330万円と入会預託金500万円が入会時に必要。入会条件に年齢制限35歳以上からメンバーの齢層が高く落ち着きのある雰囲気。年会費7.7万円はコースグレードの割には割安。
経営母体は京王電鉄系。1960年開場以来、堅実な経営がおこなわれている。名匠、赤星四郎設計の都心から近い多摩丘陵に展開する18ホールズのゴルフ場で名門コースながら、堅苦しい雰囲気がなく2023年4月現在の会員権相場は1,300万円前後。名義書換料330万円、入会預託金300万円。ビジターフィーは土日・祝日は4万円以上と高額なため会員権購入のメリットは大きいが入会条件が法人入会の場合には東証一部上場企業もしくはそれに準ずる必要がある。年会費5.5万円はリーズナブルで会員権のニーズは常に高い傾向にある。
多摩丘陵の地形を出来るだけ残した名匠、富沢誠造設計の戦略性の高いゴルフ場で、茨城GC(茨城県の名門コース)、札幌国際CC(北海道)と提携している。1959年開場の名門コースで、会員名簿を2年に1回発行してきた。都心から近く、会員形態は株主会員制。以前は他倶楽部在籍が必須条件であったが、数年前に他倶楽部在籍がない場合には理事との同伴プレーで入会審査をしてもらえるようになり、さらに平成31年1月より入会預託金を300万円から200万円に減額したこともあり、一時250万円前後まで下がっていたゴルフ会員権相場は、現在600万円前後と低迷時の2~3倍になっている。年会費も8.8万円とコースグレードの割にリーズナブルで、富裕層を主体に人気の高い東京に位置する名門コース。
1990年には約1億円の相場をつけていた名門コース。2013年頃には55万円前後まで会員権相場は低迷していたが、ここのところ急激に相場を戻しており、2023年4月現在、400万円前後で推移している。名義書換料220万円と入会預託金200万円がかかるが、総額800万円台で入会可能。運営形態は株主制で透明性の高い運営がなされている。入会条件には紹介者との同伴面接があるが、年齢制限25歳以上と比較的緩めで年会費8.8万円も許容範囲。
1962年開場の安田幸吉設計による戦略的レイアウトの丘陵コース(18ホールズ)。名義書換料330万円だが入会預託金は必要ない。会員数が正会員1,000名と少ないため予約が取り易い。2023年4月現在、会員権相場は450万円前後で推移している。入会条件は在籍3年以上の会員1名の紹介(実印捺印)、30歳以上のみと比較的緩め。年会費5.5万円はリーズナブル。
神奈川県
横浜横須賀道路・港南台ICから僅か1キロに位置するアクセスに優れた1960年開場のゴルフ場。コースはやや距離の短めの丘陵コースだが会員数1,150名と少なく、入会条件も会員2名の紹介(うち1名は理事)、認印と条件が緩いことに加え、年会費が13,200円と超名門コースとしては破格。神奈川県や東京の城南エリアの富裕層ゴルファーに人気が高く、会員権相場は2023年4月現在2,600万円前後で堅調に推移している。バブル期こそ9,300億円と「億カン」に届かなかったものの、2002年の大底でも会員権相場は1,000万円以上をキープしていた。名義書換料330万円の他に入会預託金500万円が必要。同コースは平日会員権(土曜日プレー可)も人気だが会員数が168名しかいないため滅多に市場に売りモノが出てこない。
神奈川県の超名門コース。バブル期には1億7,200万円の相場をつけていた。2013年には1,150万円前後まで落ち込んだ時期もあったが、2023年4月現在、相場は2,100万円前後で推移している。入会金330万円の他に入会預託金500万円が必要。36ホールズの大型ゴルフ場で18ホールズは名匠、井上誠一の設計。男子プロ・メジャー大会の日本オープン、日本プロマッチプレー、関東プロや女子プロトーナメントの資生堂レディスオープンが開催されており難易度は日本でも有数でコースレーとコースレート74.5(西コース)を誇る。アクセスは横浜新道・川上ICから3キロ(約5分)と優れており法人接待コースとしても人気が高い。経営形態は預託金制ながら理事会がすべての権限をもって運営されている。入会条件が正会員3名(在籍5年以上、年間2回限り)、理事又は監事1名の紹介が必要であり、他倶楽部在籍(2年以上、JGA加盟クラブ)、年齢制限35歳以上とステータスは高い。
1957年開場でバブル期には2億円以上の相場をつけていた神奈川県を代表する株主会員制の名門コース。2019年には220万円まで相場が低迷していたが入会条件から他倶楽部在籍を撤廃したことや新型コロナ禍のゴルフブームにより相場が急騰し、2023年4月現在、会員権の中心相場は900万円で推移している。36ホールズの本格的林間コースで2021年は男子プロゴルフトーナメントのアジアパシフィックダイヤモンドカップが開催された。品格を重んじているゴルフ場で入会にあたっては会員1名(在籍3年以上の連帯保証人)と年齢制限35歳以上があるが国籍制限はない。名義書換料330万円の他に入会預託金600万円が必要。
1960年開場の36ホールズの大型ゴルフ場でコース形態は丘陵コース。西コースでは日本オープン、関東オープンなどの男子メジャートーナメントや女子メジャーの日本女子オープンが開催された実績がある。横浜新道・今井ICから僅か1キロとアクセスが良いが、入会金440万円の他に入会預託金600万円が重石となり、バブル期に9,000万円していた会員権相場は2018年頃には45万円前後まで低迷していた。2023年4月現在の会員権相場は260万円前後で堅調に推移している。年会費13.2万円と高いが、横浜や城南エリアの富裕層ゴルファーに人気が高い。
1959年開場の36ホールズの大型ゴルフ場。厚木市郊外の丘陵南斜面にあり大山や丹沢連峰をバックにした眺望は素晴らしい。西コースは距離もありフラットでダイナミックなゴルフが楽しめる。36ホールズで会員数1,230名と少ないため、市場に売りモノが出難く相場は強含みで推移している。年会費5.5万円はリーズナブルで名義書換料も110万円に抑えられており、バブル期には1億2,000万円の相場をつけていた。平成26年から5年半かけて東コースをクローズドして大幅リニューアルに着手。令和2年にインコースの改修が完工し27ホールズ営業を開始した。また、アウトコースも2019年にリニューアルを終えて現在は36ホールズで営業を再開している。2023年4月現在の会員権相場は950万円前後で推移している。
1954年開場の株主会員制ゴルフ場で東名高速・御殿場ICから16キロと静岡県よりの神奈川県に展開する。名匠、赤星四郎設計のフラットな林間コースで箱根の別荘族に人気がある。平成14年に女子メジャーの日本女子オープンゴルフ選手権、平成15年には日本シニアゴルフ選手権が開催された。バブル期は1億5,000万円の会員権相場をつけていたが、2023年4月現在は260万円前後で推移している。相場低迷の要因としては名義書換料440万円の他に600万円の入会預託金が必要なこと。加えて年会費が13.2万円と高額な点や入会条件にJGA加盟倶楽部の正会員(ハンディキャップ取得者)と入会条件が厳しい点が挙げられる。
1962年に開場した三菱電機、安川電機など重電気業界の財界人が集まり発足した株主制ゴルフクラブ。名匠、赤星四郎設計の丘陵コースで戦略的なコースレイアウトになっている。会員数が正会員1,000名と少なく予約が取り易いため、法人接待にも利用可能。年会費2.2万円とリーズナブルなため、会員権は底堅い需要があり、バブル期は8,600万円の相場を形成していた2023年4月現在、800万円前後で推移している。名義書換料は220万円。
神奈川県の法人接待コースとして有名な『レイクウッドゴルフクラブ』の姉妹コース。経営は(株)レイクウッドコーポレーション。姉妹コースとして『レイクウッドゴルフクラブ サンパーク明野(山梨県)』がある。1962年開場の36ホールズの丘陵コースは老若男女を問わず人気が高い。アクセスは東名高速・秦野中井ICから5キロとインターから近く、神奈川や城南エリア在住のゴルファーから高い支持を得ている。入会条件は年齢制限30歳以上、正会員2名(認印)と緩いので、会員権を初めて購入する方で名門コースのメンバーになりたい人に人気がある。ゴルフ会員権相場はバブル期に9,400万円をつけた後、右肩下がりになり2017年には360万円にまで下がっていたが2023年4月現在は700万円前後に回復している。名義書換料187万円はコースグレードを考えると妥当で年会費5.5万円と安価。
埼玉県
1959年開場で名匠、井上誠一設計の超名門コース。36ホールズの大型ゴルフ場で豊岡コース(18ホールズ)と笹井コース(18ホールズ)はクラブハウス別建てで違う場所に展開している。バブル期には1億5,000万円をつけ、いわゆる「億カン」であった。コースレートは豊岡コース73.9、笹井コース74.2を誇る。2009年に豊岡コースで開催された男子メジャー大会の日本オープンゴルフ選手権では、当時人気の頂点だった石川遼選手がバンカーショットを打とうとした際、ギャラリーのカメラのシャッター音により、バックスイングしたところでスイングを止めたシーンが有名。結局この年の日本オープンは石川遼、今野康晴、小田龍一の3人のプレーオフとなり小田龍一が初日2オーバー45位からの大逆転劇を演じ話題となった。会員権相場は2019年には460万円まで低迷していたが、2023年4月現在、900万円前後で推移している。同コースは目に見えない入会条件が厳しく入会条件をクリアしていても落とされることがあるが、会員権を購入する前に事前審査を受けるシステムになっている。名義書換料275万円の他に入会預託金600万円が必要。
東都自動車グループが経営する第3番目のコース(同グループは他に4コースを運営)。
バブル期の1991年7月に開場した比較的新しいコース。当時の募集価格は特別縁故1,800万円に始まり最終募集3,000万円で1,200名をあっという間に完売した。コースそのものは山岳に近い丘陵地に展開しており、場内高低差が結構あるが各ホールは比較的フラットに造られている。同グループは預託金の償還に応じたため、現在の会員数は100名に満たない。入会条件35歳以上、正会員2名の紹介、日本国籍と緩く、名義書換料55万円、年会費3.3万円とリーズナブルなため、初めて会員権を購入される方で埼玉方面の名門コース志向のゴルファーにはおススメだが、売り物が市場(一般マーケット)にめったに出てこない。
1959年開場の株主制コース。武蔵野の面影を残した雑木林に囲まれ関東屈指の長距離を誇る27ホールズはフラットで美しい林間コース。男子プロのダイヤモンドカップ(2010年)、日本シニアオープン(2008年)、最近では2016年に日本オープンゴルフ選手権が開催され、後(2021年)にマスターズチャンピオンに輝いた松山英樹プロが、賞金王の実績をもつ池田勇太プロや片山普吾プロ(5度の賞金王、マスターズ4位の実力者)を抑えて圧勝したが優勝スコアは5アンダーと同コースが難コースであることを示した。会員権相場はバブル期1億円から2019年には70万円を割ったこともあるが、2023年4月現在320万円前後で推移している。名義書換料330万円、入会預託金100万円は超名門コースとしては割安。年会費10.45万円もコース内容を考えれば決して高いとはいえない。かつては目に見えない入会条件が厳しいコースであったが、2022年には83名が入会している。事前審査制を取り入れており入会審査に受かってから会員権を購入すればよい。
1961年開場の株主会員制倶楽部。27ホールズの美しい林間コース。松などの高い樹木で各ホールがセパレートされておりフェアウエイも広いため思い切りティーショットを打っていける。会員権相場はバブル期8,400万円から2017年には190万円前後まで下落したがそこで下げ止まり、2023年4月現在は260万円前後で堅調に推移している。名門コースながら名義書換料110万円、入会預託金110万円はリーズナブル。年会費9.9万円はコースグレードを考えれば妥当。入会条件が比較的緩いので、初めてゴルフ会員権を購入する方で名門コースのメンバーになりたい方に向いている。
千葉県
1930年開場の歴史あるゴルフ場。社団法人制で運営されている超名門コース。昭和55年にクラブハウスを新築。名匠、赤星四郎設計のフラットな林間コースはバンカーが多ことでも有名。2012年から10ヶ月間クローズして2グリーンから1グリーンに大幅改造。会員権相場はバブル期1億7,000万円をつけた。バブル崩壊後は2018年頃に400万円まで相場が下がった。2020年末から2021年にかけては買いよりも売りが多く、一時、売り一色になったこともあるが2023年4月現在、1,200万円前後まで回復している。名義書換料440万円、入会預託金300万円は超名門コースとしては普通だが、年会費19.8万円は高め。入会条件は正会員2名の推薦(在籍5年以上、年間5回以上の来場者)だが、推薦者の事前面接あり、これをクリア出来る人が少ない。法人入会は不可で個人中心の運営がなされている。
1954年開場の歴史と伝統ある社団法人制の倶楽部。名匠、井上誠一設計の18ホールズはフラットな林間コースながら戦略性に富んでおり、コースレートは74を誇る。メンバーの質が高く、法人接待コースとしても人気が高い。会員権相場はバブル期1億9,000万円をつけており、2018年頃には1200万円まで相場を下げていたが、2023年4時現在は1,900万円前後で推移している。入会条件は正会員2名(在籍5年以上、認印)、年齢制限30歳以上、日本国籍と表向きは差ほど厳しくはないが、入会審査ではそれなりの社会的地位を求められる。名義書換料440万円で入会預託金の徴収はない。年会費19.8万円はコースグレードを考えれば妥当。
1960年開場の63ホールズの大型ゴルフ場。野田コース(OUT IN)、川間コース(西、東、南)、梅郷コース(OUT IN)で各々のコースは別の場所にあり、クラブハウスも別建て。2017年には梅里―スで男子レギュラーツアーのパナソニックオープンゴルフチャンピンシップが開催された。バブル期の会員権相場は9,000万円をつけたが、2023年4月現在は580万円前後で推移している。入会条件は日本国籍、年齢制限18歳以上、紹介者(正会員、在籍5年以上1名、在籍5年未満は2名要)と比較的緩め。名義書換料165万円、入会預託金300万円が必要。都心からのアクセスが良く会員数も63ホールズで3,186名と適正。予約も比較的取り易い。
1960年開場でコース形態は林間丘陵コース。毎年、秋の男子レギュラーツアーのブリヂストンオープンゴルフ選手権開催で有名な本格的トーナメントコース。旧袖ヶ浦コースと新袖ヶ浦コースは場所が異なり、クラブハウスも別建て。ブリヂストンオープンは旧袖コースで開催されており、新袖コースでは女子のニチレイレディースが開催されている。会員権相場はバブル期に8,700万円を記録していたが新型コロナウイルス流行直前の2019年の相場は270万円まで低迷していた。しかし、2021年に入ってから入会条件が正会員1名の紹介(認印)、理事又は分科委員1名の紹介、年齢制限20歳以上と緩和されたこともあり、2023年4月現在、540万円前後まで回復している。会員数は正会員2,236名と適正でスタート予約も取り易い部類に入る。名義書換料220万円で入会預託金の徴収はない。アクセスは千葉東金道路・大宮ICから4キロと近く、クラブバスも出ている。年会費9.9万円は36ホールズ使えることを思えば妥当。
1990年のバブル期に東証一部上場の藤田観光が英知を降り注いで造った法人接待ゴルフ場。女子プロレギュラーツアー(4日間開催)のアースモンダミンカップの開催コースになっている。相場は名義書換を開始した1993年頃より1,600~2,000万円前後で安定的に推移しており、預託金の償還にきちんと対応しているため一般市場(会員権マーケット)に売りモノが出てこない。この相場は同じ千葉県の鷹之台カンツリー倶楽部と同等クラスとなっている。2023年4月現在、2,525万円【入会金275万円、預託金2,250万円(据置期間5年間)】で補充募集中。コース素材や施設の綺麗さ、予約の取り易さなどから弊社では当ゴルフ場の会員権を特別推薦コース(法人向け)として推奨している。預託金2,250万円は5年据置いた後に必ず返還しているため、実質的な持ち出しは入会金の275万円となり、年会費11万円ながらビジター優待券やメンバー誕生日無料券などを多数発行している。
茨城県
1987年11月にオープンしたゴルフ場で経営母体は新日本観光グループで高級接待ゴルフ場として建設した。千葉新日本GCや浦和GCを始め5コースを経営しているが、ゴルフ場専門会社ながら預託金の償還にきちんと応じており、グレードが高いことから超名門コースの部類に入ると筆者は考えている。コースは林間風丘陵の27ホールズ。各ホールの両サイドには樹林が多く、いずれもフェアウエイ幅をたっぷりとっていてのびのび打っていける。池を多く配置した美しいコースだが、ハザードはすべて視覚に収まるフェアな設計で4面あるティグラウンドの各々で攻略ルートが変わってくるなど、工夫が凝らされている。会員権相場は1987年の募集終了後に7,000万円を記録。その後も預託金の償還に応じているため会員権マーケットに安い売りモノが出てこない。名義書換料110万円はグレードを考えるとリーズナブルで年会費3.3万円も安価。会員数は正会員300名と少なく予約が取りやすい。
1960年開場の茨城県を代表する株主会員制の超名門コース。設計は名匠、井上誠一でWESTコースとEASTコースの36ホールズで両コースともコースレート74と手強い。豊富な松林に囲まれており、真っ平な林間コースだが、ティーショットを曲げるとその松林がスタイミーになり手痛い仕打ちが待ち受けている。36ホールズで会員数は正会員1,489名と少なく予約も取り易いため法人接待コースとしても人気が高い。会員権相場はバブル期1億4,500万円を記録したが、2019年には中心相場400万円にまで落ち込んでいた。しかし、以下のような入会条件の大幅な緩和があり、相場は2023年4月現在、900万円まで持ち直している。
◎令和2年9月1日、「正会員2名の推薦」→ 「正会員1名」
◎面接・と同伴プレーが有→ 「原則として紹介者1名が同席」 を令和2年3月15日より廃止
※「正会員が紹介できる申込者の紹介人数は年間2名までとする」 → 平成27年1月28日に廃止
入会条件が緩和されたためと新型コロナ禍のゴルフブームのためここのところ売り希望よりも買い希望者が多い。アクセスは常磐自動車道・谷和原ICから12キロと近い。
1962年開場でアクセスの良い茨城県屈指の本格的トーナメントコース。コースは真っ平な36ホールズの林間コースで東コースはコースレート75.1、西コースもコースレート73.4と本格的な造りになっている。会員数は18ホール換算1,100名と適正。同倶楽部は土壌が良く、アイアンの抜けが良いと好評。東コース、西コースとも男女プロトーナメントの開場実績がある。会員権相場はバブル期には6,800万円をつけていたが、ここ10年ほどは中心相場530万円前後で堅調に推移していた。2021年から会員権相場が急上昇し、2023年4月現在は800万円前後で堅調に推移している。入会条件は在籍5年以上の正会員2名の紹介(印鑑証明書添付)と一見厳しいが紹介者がいれば入会審査で落とされることはまずない。名義書換料110万円、年会費7.92万円は超名門コースとしては割安。
1959年開場の株主会員制のコースで大和証券をはじめ証券会社や生保会社の会員が多いゴルフ場。18ホールズの落ち着いた雰囲気のある林間コースはコースレート72.8。平成10年のニチレイインターナショナルを最後にその後、プロの試合の開催はないが、トーナメントコースとして十分に耐えうる素材を有している。会員権相場はバブル期に9,200万円を記録し、茨城ゴルフ倶楽部の6,700万円の上を行っていた時期がある。筑波カントリークラブは18ホールズの落ち着いた雰囲気のあるゴルフ場だが、2023年4月現在、相場は茨城GCが高騰しているのとは対照的に650万円前後とさほど騰がっていない。名義書換料110万円、年会費8.14万円は妥当で、入会条件も正会員1名(印鑑証明書添付、在籍5年以上)、年齢制限20歳以上、日本国籍と差ほど厳しくない。
1958年開場の株主会員制のゴルフ場で日本鋼管色が強い。設計は名匠、井上誠一。18ホールズの林間コースのコースレートは73.4と手強い。自然の地形を活かし、枝の見事な松が天然のハザードを成している。会員権相場はバブル期には7,300万円を記録。その後、2019年には190万円まで下がったが、2021年からのゴルフブームにより、2023年4月現在、310万円前後で堅調に推移している。名義書換料220万円の他に入会預託金30万円が必要。年会費11万円はコースグレードを考えれば妥当。入会条件は25歳以上、日本国籍、正会員2名(在籍5年以上、認印)、他クラブ在籍証明書やHDCP証明書も必要だが、他クラブがない場合には紹介者の同伴面接とテストプレーで入会することが可能。
1960年開場の株主会員制ゴルフ場。日立グループが中心となって建設されたクラブ。栃木県を代表する名門コースでバブル期の相場は8,000万円を記録していた。18ホールズ(コースレート71.9)の落ち着いた雰囲気のある林間コースは桜の木も多く春の万開時は見事な景観で、フラットな造りながら戦略的な要素を持ち合わせている。相場に関しては、2018年の130万円から、やや下落基調で推移しており、現在の売り買いの中心相場は120万円となっている。新型コロナ禍によるゴルフブーム下でも相場の際立った上昇は見られない。入会条件は正会員2名の紹介(認印)、年齢制限30歳以上、日本国籍で面接もないため名門コースとはいえ条件はかなり緩め。アクセスは東北自動車道・佐野藤岡ICから20キロのため栃木方面のゴルファーにおススメ。
山梨県
1994年開場の株主会員制のゴルフ場。会員制リゾートクラブのリゾートトラスト(株)が経営母体で平成18年7月に株主会員制へ移行した。山梨県ながら中央高速道路・上野原ICから3.6キロと都心に近く、新宿から1時間でティーアップできる。開場が比較的新しいゴルフ場で高級会員制リゾートクラブ・エクシブを運営するいかにもリゾートトラストらしいコース。鬼才ピートダイ設計の美しくも池やバンカーのハザードが効いた戦略的コースレイアウトとゴージャスなクラブハウスは来場者を魅了しする山梨県を代表する名門コース。会員数が正会員864名と少なく、予約が取り易くメンバーもVIP層が多いためか、売りモノが出難く相場は450万円前後でのもみあいとなっている。ゴージャスなメンバーライフを堪能したいゴルファーにおススメ。
静岡
1986年のバブル真只中に開場したゴルフ場で経営母体はカバヤ食品グループのオハヨー乳業。系列コースに茨城県のカバヤGC、高級接待ゴルフ場のザ・ロイヤルGC、関西エリアでは伊勢中川CCや紀南CCも運営しており、堅実経営でどこのゴルフ場も預託金の償還に対応している。富嶽CCではトーナメントティーでは8,000ヤードを超えコースレート74.1を誇る。フェアウエイが広く飛ばし屋に向きのコースレイアウトでティからグリーンまで見渡せるように設計されている。会員権相場は1991年に3,800万円を記録していたが、バブル崩壊の波には逆らえず、2014年には420万円前後で取引された経緯がある。2023年4月現在の会員権相場は売り希望1,450万円に対して買い希望1,000万円と値開きがある。名義書換料110万円、年会費3.96万円とリーズナブルで会員数600名と少ないため、会員権マーケットに売り希望がなかなか出てこない。入会条件は正会員1名(在籍2年以上、印鑑証明書添付)、年齢制限20歳以上、日本国籍と緩い。
1976年開場の井上誠一設計による36ホールズの大型丘陵コース。経営は東証一部上場のヤマハ(株)。相場はバブル期には7,000万円を記録したが、その後2013年には360万円にまで値を下げている。しかしながらゴルフ場が預託金の償還にきちんと対応していることから市場に出回ってくる売りモノは額面の低いもの(400万円)が殆ど。2023年4月現在の会員権相場は売り希望480万円、買い希望400万円で推移している。年会費4.4万円とリーズナブルで入会条件は国籍や年齢制限がなく、会員の紹介1名(印鑑証明書添付)と比較的緩め。
群馬
1990年のバブル期に開場されたクラブで経営は東武興行グループ。オープンと同時に名義書換を開始。最終募集は2,200万円だったが、相場は1991年に2,400万円と上場の滑り出しであった。会員数350名と少なく、名義書換料88万円、年会費1.98万円もリーズナブル。預託金をきちんと償還しているため市場に売りモノが出難い。入会条件は年齢30歳以上、日本国籍、会員2名(正会員1名、印鑑証明書添付と理事各1名)と緩め。
長野県
1919年に開場された高原コースで古い歴史を持つ名門ゴルフ場。コースレイアウトは12ホールズ(アウト6ホールズ、イン6ホールズ)を1.5ラウンドする方式。JGA.KGAにも加盟しており、コースレートは69.6。設計はJ・M・ポーレットとT・ニコルで15ヤードながら練習場(6打席)もある。2023年4月現在、会員権相場は3,600万円前後で推移している。会員数570名で軽井沢の別荘族や財界・政界のゴルファーがセカンドコースとして会員権を保有しているケースが多く、会員権マーケットに売りモノが殆んど出てこず相場は東京の小金井CCと同レベルになっている。入会条件は年齢30歳以上、会員2名(認印)の紹介だが会員権業者ではなかなか紹介者が見つけられない。年会費は14.3万円とリゾートコースとしては高めに設定されている。