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ゴルフ場の資産整理に伴う経営交代と名称変更について


<2019年のゴルフ場の法的整理の状況>

2019年のゴルフ場の法的整理の申請状況をみると、1月に1件(1社)、11月に1件(1社)、12月に3件(3社)あり、年間トータルで6件(6社)にのぼった。前年のゴルフ場企業法的整理申請13件に比べると、19年は7件(7社)の減少。17年の9件(9社)以来2年振りにマイナスになるとともに再び一桁台の申請に戻った。コース数は既設が6コース(前年比9コース減)、建設中・認可未着工が0コース(増減なし)。負債総額は547億円(8億円増)で、1件当たりの負債は91億円となり、前年よりも50億円も増加している。1件当たりの負債総額増加は、件数の減少もそうだが、負債総額100億円超の企業(ゴルフ場)が富士御殿場GC(静岡県)を経営していたサンユウ産業(株)(1月30日民事再生法申請、負債総額約232.6億円、21センチュリー富岡GC経営のワイ・ケイ・ジャパン(4月17日民事再生法申請、約157億円)、池田CC(大阪)経営の池田開発(株)(12月2日民事再生法申請、約104億円)の3社にのぼったことが大きい。

 

<負債額>

負債総額の最低は月ケ瀬CC(京都)を経営する(株)福博(11月15日民事再生申請、約5奥8千万円)でそのうち、会員900名強の預託金債務が大半を占めているという。法的整理の申請事由では、すべての企業が『入場者減少に伴う売上減』と『預託金償還問題』を挙げている。これら以外の要因では、『債務超過』(1件)、『系列会社の倒産』(1件)、『自然災害』(1件)となった。『自然災害』といえば、近年、全国各地で地震や大型台風、記録的豪雨の転変地位に見舞われている。ゴルフは屋外スポーツだから、こうした天変地異をもろに受け、営業できずにクローズを余儀なくされる。その間は売上がゼロになるわけだが、コースやクラブハウスが被害に遭った場合は復旧工事を進めるために多額の費用がかかることになる。一方、2019年に経営交代が判明した国内ゴルフ場は、計62コースとなった。

 

<経営交代>

経営交代は2017年にアコーディア系列の131コースが親会社を交代したこともあり、169コースに及んでいたが、2018年は大型グループ交代がなく32コースと2011年以降で最小だった。ところが2019年は、アコーディアを傘下にもつアジア系投資ファンドのMBKPグループがOGM(現・NX)グループから39コースを取得、再び大幅に増えた。都道府県別では兵庫県が9コース(内OGM6コース)で最多となり、以下、千葉6コース、静岡4コース、三重4コース、茨城・栃木・群馬3コースなどと続いている。営業形態では会員制が58コース、パブリック制が4コースとゴルフ会員権を有する会員制ゴルフ場がほとんどを占めている。経営交代の方法としては、『株式の移動』によるものが58コースと大部分を占めており、残りの4コースは『施設の売買』だった。経営交代の理由では、法的整理絡みが民事再生法の富士御殿場GC(静岡、現名称=御殿場東名GC)と篠山GCの2件で、他は任意売却であった。このあたりは法的整理の件数が21世紀に入って一番少なくなっていることも多分に影響している。また、旧経営母体に大手企業グループ系(アコーディア、PGM、東急不動産)も名を連ねており、大手企業系の資産整理の動きも少なくなかった。2019年に最も多くのゴルフ場を取得したのはOGM(オリックスゴルフマネジメント)を習得したMBKPグループ。次は大手のPGMグループやバリューンゴルフグループと続いている。PGMグループとしては、民事再生手続きを経て富士御殿場GC(現名称=御殿場東名GC、静岡)やレイクフッドグループから任意売却でレイクウッド富岡C(現名称=PGM富岡CCノースC)を取得した。バンリューゴルフグループは、アコーディアからヴィレッジ東軽井沢(群馬)、民事再生手続きの西日本観光(株)から篠山GC(兵庫)を新設分割で株式を取得した。他方で売却した側はオリックスグループがOGMの39コースで目立つ。その他、アコーディア、PGM、東急不動産、リソル、名鉄、日神不動産、京セラ、ユニマットなど上場企業が多く名を連らねたが、2コース以上の売却はオリックス以外はなかった。外資系が絡むコースは計42コースで全体の71%を占める。内訳は日本企業からアジア系ファンドのMBKPグループが39コース、日本から韓国系企業が2コース(静岡県の伊豆スカイラインCC、石川県の山代GC)。その他に韓国系企業から日本企業に還流したのは、ナリ会津CC(福島県)だが、同ゴルフ場は経営交代後の9月末をもってゴルフ場の経営を終了しており、今後の活用はメガソーラーになる模様だ。今年は宇部興産系の宇部72CC(山口県、72ホール)が3月2日に株式譲渡で売買が決まっている。MBKPグループについては、今年もアコーディア・ゴルフ・トラストの取得などが注目される。最後にゴルフ場の名称変更だが、2019年に判明したもので24コースを数えた。前年の22コースに比べて2コース増えている。

 

<ゴルフ会員権の動向>

前述のとおり、OGM(オリックス・ゴルフ・マネジメント)のゴルフ場事業からの撤退は、ゴルフ会員権市場に暗いニュースとなっている。OGMは、ゴルフ場をアコーディアへの譲渡したが、アコーディアの経営傘下のゴルフ会員権は低迷を余儀なくされるからである。但し、コースレイアウトの良い富士御殿場ゴルフ俱楽部はPGMの傘下になったため、今後、同コースはゴルフ会員権の価値が見直される可能性が高いと想定される。

 

 

 

 



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